奈良県奈良市は、「平城遷都1300年祭」で大変なことになっていますが、このライブハウス「
BEVERLY HILLS(ビバリーヒルズ)」も大変な熱気でした。
このBEVERLY HILLSで行われた「神保彰ワンマンオーケストラ ドラムからくり全国行脚2010」に行ってきました。
神保彰さんは日本を代表するフュージョンバンド「
カシオペア」のドラマーとして長年活動。
カシオペアが解散した後は、ソロ活動のほか
熱帯JAZZ楽団の一員としても大活躍しています。平城遷都1300年には遠く及びませんが、
神保彰さんのプロ活動30周年、
BEVERLY HILLSも30周年という、おめでたいイベントでした。
さて、「
ワンマンオーケストラ」とは何かと申しますと、
神保彰さんが一人で
ドラムを叩きながら、他の楽器の音も出してしまうという離れ技をやってのける
ライブです。といっても
ドラムを叩きながらキーボードやギターを弾くわけにもゆきません。それを「ドラム・トリガー・システム」というハイテクを駆使したドラムセットで、数人で演奏しているかのように聞かせてしまうのです。上の写真ではわかりにくいですが、センサーの仕込まれた
ドラムと電子ドラムのパッド(左上の黒いもの)とを組み合わせて、各
ドラムを叩くと楽器の音やミュージックのワンフレーズが流れるようにプログラミングされているのです。
タムを覗くと中に黒いセンサーが仕込まれています。これを叩けば、タムの音と同時にプログラムで設定された「音」または「(ある一定の)フレーズ」がでるようになっているのです。
電子ドラムのパッドが三つ並んだ上にもう一つのパッドが・・・これを叩くとプログラムが1段進んで、次のフレーズに移ります。これを曲の進行に合わせてテン ポ良く叩いて行くのです。誤って叩いてしまうと取り返しのつかないことになります。(携帯で撮影したため暗くてゴメンなさい)
これが心臓部。512MBと書いたフラッシュメモリが差さっていました。すべてのプログラムはここに入っていると思われます。
・・・とここまで書きましたが、どんなことをするのか全く見当もつかないと思いますので、
Youtube動画がありましたのでそれをご覧ください。
バックで鳴っているミュージックも外部から鳴らされているわけではありません。
ドラムがトリガー(きっかけ)となってそのフレーズが再生されるという
からくりです。たたくのを途中でやめてしまうとストップしてしまいますし、1回でもたたき間違えがあると演奏は破綻してしまいます。そのためにバチさばきも慎重かと思いきや、普通のドラムをたたいているかのように平然と大胆にこなすところはさすがです。
ド ラムはバンドの中でもメインになることは少ないですが、ドラマー一人でライブを行うとすれば、どうやればお客様が楽しめるか?ということに挑戦し見事にそ れをやり遂げられたことはたいへん素晴らしいと思います。テクノロジーが入り込みすぎた音楽はつまらなくなることが多いですが、
神保彰さんのワンマンオーケストラはそれを見事に融合して最高のショーに仕上げられました。
今年は7月まで全国108ヶ所の会場を行脚なさっていますので、あなたのお近くにも来られるかもしれません。音楽に興味が無くてもこのライブは楽しめますよ。絶対に保証します!ぜひ行ってみてください。