数ヶ月前、このブログでご紹介した燃える実「アブラギリ」の生えていた奈良県吉野郡下北山村に行ってきました。
(ブログ「アブラギリは日本の山林再生に役立つ?」)
池原ダムの周辺にはたくさんのアブラギリが自生しているようですが、下北山村斎場近くの法面には結構な本数が集中して生えています。現場に来たのは約2年ぶりでした。
昨年の秋につけた黒い実が下の土にたくさん落ちていました。1本の木から何十個も実が取れるようです。
アブラギリの小さな芽が芽生えていました。5月頃にはキレイな花を咲かせるそうですので、家でも植えてみようと何個かもって帰りました。
戦後の材木不足を補うために植林されたスギやヒノキは山を真っ暗にしてしまい、山肌には背の低い植物はまったく生えません。しかも意外と保水力が少ないので土砂崩れを頻繁に起こしてしまいます。おまけに山の動物の餌となる木の実が無くなり、森林は動物すら住み着かなくなってしまっています。そこを動物の餌となる植物や人のエネルギーとなる植物、人の食物となる植物などに変えてゆき、元の自然の秩序ある森林に戻して行ったらどうかと思います。
アグロフォレストリーいう言葉をご存知でしょうか?日本語に直すと「森林農業」とか「混農林業」というらしいですが、ひとつの作物を大きな農場で栽培するのではなく、いろんな植物を階層的に作って森林を形成しようとするものです。ご興味のある方は次の動画をご覧ください。
日本の山地でやるにはさまざまな障害が出るでしょうが、材木を育てるだけの林業は破綻することぐらいは誰でも分かっていることです。まずはやってみることだと思うのです。
アグロフォレストリーのよいところは、1つの作物が採算が取れなくても他の作物で取り返せる可能性があることです。もしアブラギリがダメでも他で取り返したらいいのです。
今後、「アグロフォレストリー」と「アブラギリ」は私にとっては最もHOTなキーワードになりそうです。
0 件のコメント:
コメントを投稿