薪ストーブの煙突内に付着してゆく煤(スス)を月1回の掃除しますと、スーパーの中袋3分の1くらいになります。煙突掃除せずに放っておくと、ふとした拍子に火が付いて大変なことになることがあります(煙道火災)。煤の成分は炭と少量の木タールという多少の油分ですので可燃性です。
これを薪ストーブに放り込んで燃やすことも可能なのですが、大量に放り込めば中まで火が入りにくく、燃え残って、大量の灰とともに捨てなければならないことになるのです。
トイレットペーパーの芯などに入れて燃やしたり、紙に包んで燃やしたりいろいろと試したのですが、もっとも効果があったのは竹筒に入れて一緒に燃やすと相乗効果があることが分かりました。
竹を単独で燃やすと、油分の多さでものすごい炎が上がってしまい、ホームセンターなどで売られている安価な薪ストーブなどでは、炉自体の熱膨張が大きすぎて亀裂が入ったりすることもあります。そのため薪ストーブによっては、竹や同じく油分の多いスギ、ヒノキ、マツなどを禁止している物も多いです。
切って1年くらい乾かした竹の筒に煤を入れます。よく見ると真っ黒ではなく、煙突に吸い込まれた灰も多く含まれていることが分かります。煤が竹筒3本分になりました。
それを薪ストーブの中で燃やします。
一部に火が付きますとその熱で竹筒にヒビが入ります。隙間から少し煤がこぼれますが、すぐに燃えます。やがて全体が火に包まれますが、竹だけを燃やすときと比べてその燃え方は緩やかです。
おそらく、中の煤が断熱材の役割をしてるのだと思われます。
竹は肉厚が薄いため、ひとたび熱が入ると油分が急激に気化して爆発的な燃焼します。それをある程度防いでくれたのです。
燃焼した後は、蒸し焼きになった煤が固められてゆっくりと熾火となって燃えてゆきます。粉体を大量に放り込むときと比べれば、火が入りやすい状況になっています。
動画で竹筒単体と、煤を入れた竹筒の燃焼を見比べてみてください。
竹を単体で燃やした場合の動画
わずかな時間で竹全体が強い炎に包まれてゆくのがよく分かります。
煤を入れた竹筒を燃やした場合の動画
炎の勢いが先の動画と比べて緩やかで、炎の範囲がさほど広がってゆかないことがお分かりいただけると思います。
通常竹筒を3本燃やしても30分も燃えていなかったのですが、煤を入れると1時間近くも燃えていました。
先日大量に竹をいただきその処分に困っておりましたので大助かりです。
0 件のコメント:
コメントを投稿