2013年7月2日火曜日

ウグイスの鳴き声を聞いて、スピーカーの発声原理を考えてみる

ウグイスが鳴いていたのでiPhoneで撮影してみました。
画面中央にいるのですが、こんなに近い距離で鳴いているウグイスを見るのは久々です。1回鳴いた後で気配を感じたんでしょうか?警戒する鳴き声を発しどこかへ飛んでいってしまいました。
ふと思ったのですが、こんなに小さな体なのにどうして遠くまで届くのでしょうか?
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私たちが音楽を聴くときに使うスピーカーは(音を出すユニットの)口径が大きい物ほど大音量が出せると思っていますよね?
しかし、 ウグイスの体は非常に小さいのに音の反響が少ない屋外でも遠くまで届く十分な音量を出しています。どうしてでしょう?
それには、まず音というのはどういうものかを理解する必要があります。

音声波形
 CDやiPodなどに記録されている音声はPCMという方式でデジタル化されたものですが、上の図のような波形をごらんになったことが一度はあると思います。これをデジタルで細分化して記録しているんです。横方向が時間、縦方向は波の振幅です。
横方向に突起の数が多くなれば高い音、少なかったら低い音になります。
縦方向に長くなれば音量が大きくなり、短くなれば音量が小さくなるのです。この幅はスピーカーが振動する幅(ストローク)を表しています。ということで、前後に大きく揺れることが出来るスピーカーが大音量を出せるということになり、必然的に口径が大きなスピーカーの方が前後のストロークも大きくなり大音量のスピーカーということになるんですね。
が、私はこの考え方に疑問を持っています。そもそも、上の図の波形は実際に空気中を伝わる音の波形ではありません。空気中を伝わった音を「マイク」という装置で電気の強弱に変換した波形でしかありません。

空気中を進む音波は、空気の圧力が高いところと低いところが交互に伝わる「粗密波」という伝わり方をしています。ということは、圧力の高低差が大きいほど大きな音量になり、より遠くまで伝わるということになります。動物たちは、小さな体の中にある小さな声帯に、ものすごい速度で息を送り込んで圧力の高低差を作り出してより遠くまで音を届けているんですね~
スピーカーの話に戻りますが、スピーカーも前後に揺らすという方法で粗密波を作り出していることに変わりがないのですが、口径が大きくなればなるほどスピーカーが重くなってしまい空気の圧力の高低差を作れないのです。
と、なぜこんなことを考えたのかというと、昨夜のクローズアップ現代で「生物模倣技術」というのを放送していまして、自然から学ぶ謙虚さというのが大事だと思った次第です 。

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