紅葉が見頃の奈良県吉野郡東吉野村で、薪ストーブや薪ボイラーを愛用している方を対象に吉野杉の間伐材等を使った薪作りツアーが行なわれました。
(その告知ページ)
やはた温泉に集合した後に、2手に分かれた作業場で薪作り開始です。
車で5分ほど上流の作業場には、すでに90cmほどの長さに切られた間伐材が準備されていました。
チェーンソーやガソリン、斧などはすべて用意していただいています。
薪ストーブに入りやすい30~45cmほどの長さにチェーンソーで玉切りします。
手の開いた人は、玉切りした薪を乾燥しやすいように斧で割ってゆきます。
村の職員さんたちはそれを運び出して、軽トラに積んでくれています。
寒かったですが、すぐに体が温まりました。
出来上がった薪を職員さんや応援の方々が下流の方に軽トラでピストン輸送してくれています。
下流の方の作業場でも同様にチェーンソーと斧が用意されて、同様に作業が行なわれていましたが、こちらでは薪割りをしている人なら一度は必ず欲しくなる薪割り機が稼動していました。
人間の手で割ると大変な重労働である薪を油圧の力でいとも簡単に割ってゆきます。
使い方を誤れば危険な機械なのですが、安全を確認しながらお子さんも手伝ってくれています。
今日出来上がった薪は参加者(家族またはグループ)にすべて分配してくれます。45cmほどの長さの薪を人の身長ほどの高さまで積み上げたのが、何列もできあがりました。(写真は3家族分)
しかも屋根付きの小屋で預かってくれて、何回かに分けて持って帰ることが出来ます。これで参加費が1グループ3000円でやってくれるとは、もう東吉野村には足を向けて寝られない状態です。
万一の怪我等に備えての保険なども含み、村役場の職員をはじめとするたくさんの村民の方の温かいサポートがあってのことですので、薪を分けていただいた参加者は3000円以上の価値があったと思います。
東吉野村は四方を山に囲まれた場所で、吉野杉をはじめとする高級木材の産地ではありますが、木材の価格下落のために間伐すらすすまない森林も少なくありません。少しでも村の資源を活かすことが出来るようにと、30万円を超える薪ストーブ(工事代などを含む)を購入される村民に最大15万円の補助金が昨年より出されています。村は必死になって、森林の生き返りの方法を探っているわけです。我々、ツアー参加者は薪を頂いたことに満足だけでなく、薪をストーブで焚きながら東吉野村の森林資源の活かし方を一緒に考えて行く責務を背負ったような気がします。
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