中原圭介氏は、世間で>エコノミストといわれる人とは違い、心理学や哲学、歴史学など幅広い学問を取り込んで経済を予測しようとしている一風変わったエコノミストです。確かに世間一般の経済学は、すでに起こった現象から合理的な理由を数値的・科学的に解析を行いますが、今後起こりえる現象を高精度で予測することはできません。もしそれができていれば、世界恐慌といわれる事態になっていなかったでしょう。中原圭介氏は、人間の行動原理を心理学や哲学、歴史学よりスタディーして今後の経済現象を予測しています。事実、サブプライムショックが起こる1年以上前に自著で金融危機を見事予測していました。 昨年末に発行された「金融危機で失った資産を取り戻す方法」では、これから起こるであろう「環境バブル」を予測しています。これは各国が金融危機で失われた資産を取り戻すための「人為的」なバブルであるとしています。「環境問題」 は、これから人類が一丸となって取り組んでいこうとしている重要なテーマですが、この裏ではかなり作為的なものが渦巻いているようです。しかし、大きな波 が来ると分かっているのに手をこまねいているわけにはいきません。この大きな動きに日本人はどのようにすれば、世界中の人々が幸せになれるかを考える時が きたのかもしれません。 中原圭介氏は、「環境問題」 自体が作為的なものとしていますが、太古の昔に封じられた化石エネルギーを無尽蔵に使っていいわけではないと思うのです。私たちを育んでくれている環境を 守っていきたい意識を持ちたいと思います。 大きな動きの前に、「自分は何をすべきか」を考えるよいきっかけとなる1冊でした。
中原圭介著「金融危機で失った資産を取り戻す方法」amazonで調べる
0 件のコメント:
コメントを投稿