ラジカセやカーオーディオなどのオーディオ機器を選ぶときに、「スピーカーは大きければ大きいほど迫力のある音が出る。」「アンプはパワーが大きいほど低音が出る。」という言葉を一度は耳にされたことがあると思います。その「常識」を根本からくつがえすような製品を見つけてしまいました。その名はタイムドメインlight(TIMEDOMAIN light)。一つが手のひらにのるくらいの小さなスピーカーから驚くほど自然な音が出てくるのです。私は、もともと音に関わる仕事をしていましたし、生のライブにもよく出かけますので、万人が喜ぶよい音を出すことは非常に難しいことだと熟知しています。しかし、このタイムドメインlightは、この華奢な体で見事実現してしまったのです。
この製品との出会いは、約半年前に私の友人が面白いスピーカー見つけたといって貸してくれたのです。タイムドメインという会社は知っていましたが、某有名メーカーを退社した頑固親父が作った変わり者の製品というイメージしか持っていませんでした。試しにいつも聞いているフュージョンを聞くと、低音が少なく軽い感じがしました。「値段相応か」とか思いながら気にもせず、音楽を流していると「んっ?」なんだこの感じは?すごく音楽を身近に感じられるようになって、演奏者の気持ちがこちらに伝わってくるようになったのです。ああ、このスピーカーは、音を聴かせるのではなく、音楽を伝えるように作られているのだな。だから最初に音だけで判断しようとして、低音が少ないと勘違いしたのだ。普通のスピーカーは、音楽を伝えることができないために、低音や高音を増やして、刺激を聞かせるようにしているのだが、このタイムドメインlightは、それをする必要がなかったのだ。
試しに私がライブで生録したソフトをかけてみた。普通のスピーカーだとライブ録音したものは、ホールトーンが響きすぎてモコモコの音になってしまいがちですが、このスピーカーだと全くそれを感じない。それよりも会場の熱気がムンムンと漂ってライブハウスで聞いていた記憶がよみがえってくる。また、音のバランスを聞き分ける際に使う「せせらぎ」の音をかけてみると、水のさらさらした情緒ある音だけでなく、春先のひんやりとした空気感までもが感じられました。とにかくものすごい性能です。1セットで18,900円という安さもあって、すぐに購入してしまいましたよ。
入力端子がミニピンジャックになっていて、この小ささながらアンプまで内蔵していますので、そのままiPodやiPhoneをつなげて音を出すことができます。非常に素直な音ですから、音楽だけでなく語学のヒアリングには最適だと思います。微妙なイントネーションやアクセントなどがバッチリ聞き分けできます。低音の量やリアルさにこだわるマニアにはお薦めできませんが、ただ安くで音楽を楽しく聴きたいとお考えの方にはたいへんお薦めです。
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「心の音楽」ブログ
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