2010年2月9日火曜日

超レア映像満載!黒四(くろよん)こと黒部川第四発電所見学ぅ~


昨年の11月、黒部川第四発電所(通称:くろよん)に行ってきました。とは言っても簡単に行くことはできず、関西電力と富山県が実施する見学会に応募して当選しないといけないのです。このときの当選倍率は5倍!本当に運がよかったと思います。  
黒部川第四発電所(黒四)とは1963年に完成した水力発電所で、上流の黒部ダムを建設する際に掘った「関電トンネル」の建設が非常に困難をきわめたことは有名で、映画「黒部の太陽」や「プロジェクトX」などでドキュメンタリー化されていますのでご存じの方も多いと思います。その黒部ダムの下流約8kmの地下に黒部川第四発電所(黒四があります。  
ここ一帯は国立公園内ということと、冬季は凍結や雪崩の危険があるために、発電所も含めすべての施設は地下にあります。発電所まで行くには、黒部ダムからのルートと黒部峡谷鉄道の終点欅平駅(けやきだいら)から関係者専用の関西電力黒部専用鉄道に乗って行くルートの2つの方法があります。見学会は、黒部ダムに集合して欅平で解散するルートとその逆のルートを選択します。私たちは欅平集合のルートで見学しました。
黒部峡谷鉄道の終着駅「欅平駅」です。通常はこれより先に行くことはできません。(地図)
黒部峡谷鉄道のトロッコ列車です。この列車に乗ってここまで来ました。電気機関車2両でながーい客車を引っ張ります。  
欅平駅構内です。この先はトンネル内で二手に分かれていて、右側は新黒部川第三発電所、左側は黒部川第四発電所(黒四の入り口である欅平下部駅です。ここからが一般客は立ち入りできない区間ですよ~。
欅平駅をちょっと進んでスイッチバックすると欅平下部駅に到着します。前方のエレベーターを200m上昇したところにある欅平上部駅から関西電力黒部専用鉄道で行きます。発電所に出勤する方々で混雑します。(地図)
レールがエレベーターにつながっている。車両もエレベーターで運ぶようです。
地上を走っている黒部峡谷鉄道よりも標高が高い地点にあるのに、こちらはトンネルの中。つまり山脈を貫くように関西電力黒部専用鉄道は走っているのです。トンネルをわざわざ掘らないといけないくらい、外は過酷な場所なんですねー。
ルート案内板がありました。黒部川第四発電所(黒四は6.4km先です。

関西電力黒部専用鉄道の機関車です。途中に「高熱隧道(こうねつずいどう)」と呼ばれる高熱区間を通るため、安全のためにバッテリー駆動の機関車になっているそうです。(上の写真をクリックすると地図が出ます。)
運転席はなんと横向きです。狭いトンネルを走るための工夫ですね。
非常に狭い客車です。旅客車両でないため仕方がないでしょう。
高熱隧道」区間です。昭和の初期に仙人谷ダムを建設する際に掘られたトンネルですが、当時は160℃もの高熱でダイナマイトが自然発火してしまって工事は難航したそうです。その凄まじさは吉村昭著「高熱隧道」に著されています。普段は冷却水が引かれ40℃くらいになっているそうですが、この日は施設メンテナンスのために冷却水がストップしていて、サウナのように熱気が充満していました。レンズも曇ってしまって、やっととれたのがこの一枚です。
仙人谷ダム前は、このルートで唯一の地上部分です。仙人谷は厳しい自然に耐えた岩場です(写真)。ここで取水した水は、高熱隧道区間を通って黒部川第三発電所まで運ばれています。
地上といっても冬季の雪害に耐えるように、橋全体がすっぽり覆えるようにできています。(地図)
終点の黒部川第四発電所駅に到着しました。(地図)
きれいなエントランスです。
発電機室です。一番奥が一号機、手前が四号機です。このときはメンテナンスのため発電機は稼働していませんでした。
制御室です。稼働時も無人だそうです。
水車室まで入らせていただきました。稼働時はまん中のタービンがビュンビュン回っているそうですよ。
インクライン(大型のケーブルカー)で黒部ダム方面へ行きます。標高差456mを20分で上昇します。ご覧のとおりものすごい角度です。横の階段は、非常用だそうです。訓練以外では使われたことはないそうです。
インクライン内部に掲示してあった概要図。地下のため景色が見れないので、何年か前の紅白歌合戦で中島みゆきが発電所内で歌ったビデオを見せてもらいました。
インクライン上部駅に到着。このインクラインで25トンの荷物まで積載できるそうです。発電機なども運ぶのでしょうか?この駅に大型バスが横付けされていて黒部ダム駅まで運んでくれました。もちろん景色のない真っ暗なトンネルです。(地図)
黒部ダム駅に到着。たのしい見学会もこれで終了です。(地図)
立山・黒部アルペンルートは、ここでしか乗れない乗り物が盛り沢山ですが、この見学会はさらに超レアな乗り物ばかりで一切退屈しませんよ。ぜひ見学会に応募してみてください。

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